架空旅社からのお知らせ(2025年10月15日)

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🌐 架空旅社からのお知らせ

 From Fake Travel Expedition / De la Fikcia Vojaĝ-Agentejo

 発行:架空旅社 編集局(地球編集部・異星調査部合同)

 こんにちは、架空旅社です。
 いつも旅社の記録を読んでくださり、心よりありがとうございます。

 星と空のあいだを旅しながら、調査員や編集者たちは「どうすれば、もっと遠くの誰かにもこの物語が届くのだろう」と考えてきました。
 そしてこのたび、ひとつの小さな答えが見つかりました。
 それが今回ご紹介する――逆偏光グラスです。

🪞 逆偏光グラスの完成について

 Completion of the Reverse Polarized Glass / Fino de la Inversa Polusa Okulvitro

 これまで旅社の調査員たちは、「偏光グラス(Polarized Glass)」を通して、ミナリエ星の光環や都市構造を観測してきました。
 この特製のグラスは、地球の視覚に近い波長へと変換してくれる装置で、星の景色を、私たちの目にも見える形にしてくれるものです。

 しかし、ルミナリエの人々――あの星の“光を纏う住人たち”には、に地球の言葉がほとんど読めませんでした。
 私たちの文字や発音は、彼らにとっては微細なノイズのように見えるのです。

 そんな彼らの声を受けて、このたびルミナリエ研究局の協力のもと、逆偏光グラス(Reverse Polarized Glass)」が開発されました。

“The Reverse Polarized Glass converts Earth languages into visible waves for Luminarians.”
“La Inversa Polusa Okulvitro konvertas la Terajn lingvojn en videblajn ondojn por la Luminianoj.”

 このグラスを通すことで、彼らもまた、地球の旅の記録――つまり、架空旅社の記事を「光の屈折」として読むことができるようになったのです。

💫 翻訳併記について

 About the Parallel Translations / Pri la Paralele Tradukoj

 この新技術の導入にあわせて、今後《架空の異星を旅してみたら》の各記事には、短い英語とエスペラント語の翻訳を併記いたします。
 また《架空の国を旅してみたら》の記事でも、同様に併記いたします。

 これは、ルミナリエ星の住民が「逆偏光グラス」を通して読んだ際に、最も認識しやすい光のパターン――つまり“共通波長”に相当する言語が、英語とエスペラント語であるためです。

 さらに、今回のグラスでは、地球の日本語から英語、そしてエスペラント語を経由して、最終的にルミナリエ語へと翻訳される仕組みを採用しています。
 しかし、翻訳の段階を重ねるごとに、どうしても意味のノイズや光の歪みが発生します。
 そのため旅社では、あえて英語とエスペラント語の文を記事内に残し、少しでも正確で、より“伝わりやすい光”として読んでいただけるようにしています。

 “Through this, the people of Luminaria can read fragments of Earth’s travel journals.”
 “Per tio, la loĝantoj de Luminario povas legi fragmentojn de la Teraj vojaĝtaglibroj.”

 日本語本文が主軸であることに変わりはありませんが、英語・エスペラント語は、まるで光の層が重なるように、読者の視界にゆるやかに浮かび上がります。
 それは翻訳というよりも「光を介した理解」と呼ぶほうが近いのかもしれません。

 また、内容によっては、載せない場合もございます、ご了承ください(箇条書き羅列・店舗情報等短いもの)

 ※月次通信や架空旅社からのお知らせ、調査員 / 編集者ノートに関しましては、現状未定となっております。
  こちらも併記する場合は、またお知らせいたします。

 変更グラスについては、こちらの記事をご確認ください。

🌍 星と地球をつなぐ架け橋

 A Bridge Between Stars and Earth / Ponto inter la Steloj kaj la Tero

 この仕組みは、ほんの小さな試みです。
 けれど、ルミナリエの誰かが、地球の空気や海の香りを思い浮かべるようになり、地球の誰かが、あの星のオーロラや風の流れを感じ取る――そんな瞬間を生むことができたなら、それはきっと大きな一歩です。

 旅社はこれからも、「見えない世界を見える形にする」活動を続けていきます。
 それは科学でもあり、芸術でもあり、そして何より“物語”の一部なのです。

 “Even if our skies are different, the light that guides us is the same.”
 “Eĉ se niaj ĉieloj malsamas, la lumo, kiu gvidas nin, estas la sama.”

🪶 調査員のひとこと

 Field Note / Kampa Noto

「ルミナリエの住人が、初めて地球の物語を“光の本”として読んだ夜。彼らは涙のような光を零し、こう言ったそうです。『これがあなたたちの“文字”なのですね』」
 — 異星部門 調査主任 ヨキ・アンダーソン

 “When they saw our words as light for the first time, they smiled.”
 “Kiam ili unuafoje vidis niajn vortojn kiel lumon, ili ridetis.”

✴️ おわりに

 このお知らせは、ルミナリエ星域および地球の両読者へ向けた初の共同発信です。
 旅社の記事を通じて、どんな場所にいても、誰かの旅の息づかいを感じ取っていただけたら幸いです。

 今日もまた、新しい空の下で――あなたの知らない風景が、静かに光を灯しています。

 架空旅社 編集局
 Fake Travel Expedition – Interstellar Division
 Fikcia Vojaĝ-Agentejo – Interstela Sekcio

「あなたが読むこの光は、誰かの言葉のかけら」
“The light you read is someone’s word in another world.”
“La lumo, kiun vi legas, estas ies vorto en alia mondo.”

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